2012年3月28日水曜日

読書 百合花房秘语 (2)

「百合花房秘语」は全部で200ページほどと短いのも、
今回のようなシチュエーションでは望ましい。

話は、主人公とでもいうべき女の子"王睿"の視点から語られる。

いちおう、三人称の形をとってはいるが、最初から最後まで彼女の行動を追い、
彼女の気持ちを綴りながら進む。

最初は彼女が何歳なのかよく分からずに読んでいたのだが、
実は17歳だったことが後から分かった。

前作の「雾锁天途」も主要登場人物はみんな高校生だった。
この「少女莫兰系列」は探偵役の莫兰が15歳だから、
基本その年代の少年少女を中心に据えたストーリーにしているのかもしれない。

王睿の家で殺人事件が起き、たまたま滞在していた莫兰と母親がそれに巻き込まれる。
もちろん、最終的には莫兰が謎解きして解決するわけだが、
全体としては、なんというか「普通じゃない」構成をとっており、
読んでいて「次はどうなるだろう」という期待感の方向が異なるので、結構新鮮だった。

今回は莫兰の彼氏も父親も登場しなかったのだが、次また出てくるだろう。


200ページで短かったこともあり、HSK試験のあった週末で読み終わってしまった。

本来試験前日の土曜日はもっと勉強したいと思っていたのだが、
風邪で具合が悪かったこともあって、勉強せずに「一休みの読書」ばかりしていたし、
試験当日は午前中で試験が終わっちゃったので、また読書し、その日に読み終わった。

HSK試験とは言っても、それなりに精神的に緊張していたようで、
試験終了後に一気に風邪が悪化して、数日後は発熱して病院に行く羽目になった。

2012年3月25日日曜日

読書 百合花房秘语 (1)

実は、この本を買ったのは、新HSK六級試験の一週間前だ。

試験勉強の時の集中力には限りがあるため、私の場合、区切りを頻繁に設ける。
たとえば、聞き取りを30分やっては一休みし、読解をやっては一休みする。

一休みするときにちょっと読めるような気軽に読めるものが欲しかったのである。

また中山公園駅近くの本屋に行って、二階の小説コーナーをぐるぐる回って探した。

土曜の夜だったのだが、それなりに人も多かった。

日本人の若い(大学生ぐらい?)男の子と、中国人らしい同年代の女の子が二人で本を探していた。
友達なのか恋人なのかはよくわからないが、それなりに親密な二人は日本語で会話して、
どうも女の子が男の子のために本を探してあげているような雰囲気だった。

上海では行くところに行くと(決して本屋にはいないが)明らかに不釣り合いな日本人男性と
中国人女性のペアがたくさんいて、見ている方が非常に暗い気持ちになるが、
彼らのように両方若いケースは、見ていて微笑ましい。

さて、やはり中国人作家の推理小説のところを中心にみたのだが、
今回の条件は「試験勉強の合間にでも気軽に読めそうなもの」だったので、
読んだことのない作家はリスクがある。

やはり、鬼马星か。

以前ここにも書いたように、前回「雾锁天途」を読み、その読みやすさにビックリしたので、
今回も同じ作者にしておこう。来週試験だし。

ということで、表紙に「少女莫兰系列」の2番目と書いてある「百合花房秘语」を買った。

2012年3月22日木曜日

新HSK(14) 六級 試験当日 4/4

続いて、読解が始まる。

いままで勘違いしていたのだが、読解の試験時間は50分だった。
どっかの資料に45分と書いてあったのだが、まったく適当で困る。

まあ、5分長くなるからもちろん悪い話ではなく、1問1分でいいんだ、
という心理的余裕が多少はできた。

とりあえず第一部分の"找病句"からはじめる。
予想通り難しく、わかったように感じるところもあったが、試験前の勉強でも「これだ!」と思っても
全然はずれというケースが非常に多かったので、当てにはならない。

第二部分が、予想より結構難しくて、確信を持って答えられないケースが半分ぐらいあった。

第三部分は、難度は予想通りではあるが、選択を迷う部分がやはりいくつかあり、
そこが違っていると結構被害が大きい。

第四部分に入って時計をみると、ここまでは非常に正確に「一問一分」のペースだった。
本当は、すこしこれより速いペースを期待していたので、ちょっとプレッシャーである。
実際は、ここでもペースを守ることはできて、時間ピッタリに終了した。

これは時間のせいというより、問題の難度が高いからだと思うが、
確信がない回答は試験前の勉強より確実に多かった。

読解は6割は期待できると信じたいが、そうだとしても他をカバーするための上積みが
どの程度あるか、である。


最後は作文。

問題文が配られ、10分間読むように指示される。
メモをとるな、ということなのだが、私の隣の女の子(日本人のおじさんとは反対隣)は、
鉛筆を持ってサラサラ音を立てている。

「おいおい、いいのかよ、これ」

全然文を読むのに集中できない。まったく、本番の試験はいろんなことがある。
やがて、係の女性が巡回してゆっくりと近くに来ると、さすがに音は止まった。

読解の問題を急いで読む速度を持ってすれば、10分という時間は十分である。
ただし、単にあらすじを記憶するだけでは文章は書けない。

ある程度文章を書くために必要な事柄を特定して、それを集中して記憶する必要がある。
私の場合は、何はともあれ漢字だ。書きたい漢字が書けなかったら最悪だ。

全く書けないであろう"陶罐"、"鉴定"、"赝品"をはじめ、
その他曖昧に記憶している漢字を探して、必死に暗記した。

気分的には、10分の半分近くを漢字の暗記に費やしたのではないか、ぐらいに思う。

10分経つと、係の女性が文章を回収し、解答用紙への記入が始まる。

書いた文章はいちおう400字には到達したものの、覚えていることを断片的に書いた、
というのが明らかで、ストーリーのつながりに乏しく、文の構造も稚拙なので、
作文としての出来は小学校低学年レベルだと思う。

学校の先生にも先週「もっと副詞を使ったり、接続詞をつかって文を長くすると良い」と
言われていたが、そう簡単には向上しない。

いったい、これで何点とれるんだろう。
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全部終わったのが11時半ぐらいで、まあ、あっという間である。

読解や作文は時間が足りなくて焦っていたりしたからか、鼻水もあまり気にならなくなっていた。
心配していた咳はほとんどでなかった。

それより、隣の日本人のおじさんの咳がうるさかったのが気になった。

終わって帰るとき、隣のおじさんのさらに隣に座ってた若い日本人の男の子も、
友達に「となりのおっさんの咳が!」と愚痴を言っていた。

また、試験監督係の女性が帰り際、
「もしHSKの勉強をしたい場合は、ここにパンフレットがあります!」
と宣伝していた。

パンフレットもらいに行ったら名詞をくれたのだが、
彼女はどっかの中国語学校の先生だったのだ。
学校は南京西路にあるみたいで、遠くて行く気がしないが、
HSKコースがたくさんあって結構充実しているみたいだった。

本気でやる場合はこういうところに行った方がよいのかもしれない。

まあ、とにかく終わったので、結果が出る1ヶ月後を待つことになる。
ぜんぜん期待できないが。

2012年3月21日水曜日

新HSK(13) 六級 試験当日 3/4

まずは、解答用紙が配られ、名前や試験会場を記入するように促される。

続いて、問題用紙が配られ、封を破って中身を確認して
印刷がきちんとしているかみるようにいわれる。

封を破るのがうまくできなくて、問題用紙の最初の2ページが封の半円形の形に抉れてしまった。
まったくもって、幸先が悪い。

ラジカセから、聞き取り問題の音声が流れる。
まあ音質も音量も悪くないが、教室の窓が開いているので、外の車の騒音がちょっとうるさい。

あと、窓が開いているせいかちょっと寒くて、少し鼻水がでてきて、
数分ごとにティッシュでそれを拭わなくてはいけない。

条件が悪いなあ、などと考えていたせいか、それとも、そもそも問題が難しかったせいか
わからないが、、聞き取りの第一部分は最悪だった。

本文を聞く前(あるいは本文が話されている間)に選択肢を読んで理解する、というのが
全然間に合わず、聞き終わってから選択肢を読み、考えていると次の問題が始まる、
最悪スパイラルに陥ってしまった。

試験前の勉強では、第一部分は半分ぐらいは確信を持って答えられていたが、
今日はほとんどそういうのがなかった。いきなり意気消沈。

第二部分のインタビューは、難度的にも試験前の勉強とそれほど変わらなかった。
話される本文が非常に長いので、多少気持ちを立て直すことができたが、
本文の「該当部分」を正しく聞き取れないと答えられない問題がいくつかあり、
そこは常識に基づくカンで回答する。

第三部分は、6つぐらいある本文のうち、半分は「話されている話題はおぼろげにわかるが、
どういう状況で話されているか全然わからない」といった感じで、完全に当て推量だった。

試験前は「聞き取りでも、なんとか6割はいけるかも」と思っていたが、
聞き取りが、6割正解できている確率は非常に小さい、と言わざるを得ない。

聞き取りが終わると、5分間「回答を写す時間」というのがある。

意味がよくわからないが、どうも、聞き取りの音声を聞いているときは、
マークシートを塗る時間がないだろうから、全部終わった後に塗る時間を5分間あげますよ、
ということのようである。

私がマークシート塗りに慣れているからかもしれないが、この5分はいらないんじゃないの、
と思う。というか聞き取りより読解にこの5分間を設けてほしい。

2012年3月20日火曜日

新HSK(12) 六級 試験当日 2/4

教室を見回すと、全部で30人分ぐらいの席があるが。欠席している人も数名いた。

安くない受験料払っているのに、休むなんてきっとインフルエンザとかよっぽどの事情が
あるのだろうなあ。

私も今日は咳や鼻水を我慢しながらやることになるし、
他の人の迷惑にならない程度だったらよいのだが。

受験票には、私の受験会場は"第六考场D"と書いてあり、会場はDまでしかない感じだったので、
六級を受ける人はこの会場全体では120名ぐらい、ということなのだろう。

もうすぐ開始時間なのに、ヘッドフォンはないのか?
前回、旧HSK初中等を上海交通大学で受けたときには、
全受験者にワイヤレスヘッドフォンが配られ、そのIT化の度合いに感動したものだ。

今回もそれを期待していたのだが、ふとみると、教壇の上に安物のラジカセが置いてある。

やはり、中国有数の大学である上海交通大学が特別だったのだろう。
今回の場所は"静安区业余大学"というところで、名前からしても、
キャンパス(というほどでもないが)の大きさからみても、普通の大学ではなさそうなところだ。

まあ、ラジカセでもいいんだけど、音が悪くなければいいのだが。

また、前回は「鉛筆と消しゴムと時計以外の試験に不要なものは、
とにかく全部教室の前面の指定された場所においてください」とか持ち物の管理が
異様に厳しかったのだが、今回はそれもなかった。

これも「前回は会場が上海交通大学だから」だったのだろうか。

などということを考えているうちに9時になり、係の女性が試験開始を告げた。

2012年3月19日月曜日

新HSK(11) 六級 試験当日 1/4

いちおう、予定通り7時前に起きて、地下鉄に乗って試験会場に向かう。

会場は、静安寺駅から7号線で一つ北に行った駅のそばだった。

以前、旧HSK初中等を受けたときの会場は、上海交通大学だった。
大学の構内が広くて、学校の先生の案内がなければ、いくのにすごく時間がかかったと思うが、
今回のところは、駅の出口からすぐだし、非常に分かりやすかった。

先週、学校の先生に「六級受けるのはあなた一人だし、自分で行ってください」といわれて、
若干寂しい感じもしたが、まあ当然といえば当然か。

8時半すぎに会場のある建物に着いたが、案内がないので、
その建物のどこに行けばよいのかわからない。

受験生らしき人も結構歩いているが、迷っている様子の人は見あたらない。
みんなはじめてではないのだろうか?

入り口から入ってうろうろしていると、少し奥へ進んだところにもう一つ大きな入り口があり、
そこである人が「会場はどこ?」と聞いているのに出くわした。

その人も私同様日本人のおじさんで、六級の場所を聞いていたので、
さりげなく通り過ぎつつ聞いてみると聞かれた若いお兄さんは「3階ですよ」と言っている。

そのお兄さんは係の人なのだろうが、外見は大学生みたいで、
全然受験生と見分けがつかない。

いったいあのおじさんはなぜ彼に聞こうと思ったのだろう。

まあ、ともあれ3階に上り、試験会場は無事見つかった。

教室に入って係の女性にパスポートと受験票を確認してもらって、
名前が書いてある席に着く。

まだちょっと時間があるので、一息ついたらトイレに行きがてら構内をぶらぶらしてみる。

受験生は大半既に到着していて、廊下で友達としゃべったりしている。

しかし、聞こえてくるのは韓国語ばかりだなあ。
韓国ドラマ以外で、こんなに大量の韓国語を聞くのは初めてだ。

日本語も多少聞こえてくるが、声が小さいからか、ぜんぜん目立たない。
中国人も声がでかいけれども、韓国人も声がでかいなあ。

受験生は見た目で99%東洋系、というか極東系で、受験生に中国人はいるわけないから、
日本人と韓国人ということなのだろう。大学生ぐらいの若い人が多い。

席に戻ってみると、さっき会場を聞いていた日本人のおじさんが
私の隣に座ったのでちょっとビックリした。

2012年3月18日日曜日

新HSK(10) 六級 試験前日

明日(2012年3月18日)は、六級の試験日である。

試験前の今週は、仕事も早々に切り上げて、直前集中ということで、
問題集とか作文をやろうと思っていた。

だが、水曜の昼、会社にいるときから、「これは風邪の初期症状」といわんばかりの
具合の悪さが襲ってきて、その日は夕食後に勉強できる状況ではなかったので、
風邪薬を飲んですぐ寝た。

木曜朝起きてまず熱を測ってみた。3月になったけれども、周辺にはポツポツとインフルエンザに
なった人がいて「もしインフルエンザだったら試験も受けられない」と思ったからだ。

幸い、熱は出ていなかったので普通に会社に行ったが、体調としてはやはり良くなかった。

金曜日になったら、ちょっと咳が出るようになり、のどの腫れも感じるようになった。
少しだが鼻水もでる。この状態で、ぎりぎり3時間の試験に耐えられるか、という感じだ。

これ以上咳や鼻水が出るようになったら、とても受けられまい。

もう事前勉強とか言ってる場合でなく、とにかく試験を受けられる体調にしなければ、
ということで、今日の試験前日の土曜日は「完全休養日」となった。

思えば、今週は、仕事もその他もついていないことが多かった。

ほんの少しの差で電車やバスに乗り遅れたり、
道路を歩いていて信号にさしかかった瞬間に赤になったり。

仕事はともかく、それ以外は全然大したことじゃないので、
その分の運がもっと重要なところに回ってくれれば良いのだが。

本当は今週は毎日、聞き取りも読解も作文も毎日ちょっとずつやるつもりだったが、
水曜以降は全くできず、土曜日に模擬試験を一回やれただけだった。

試験の時に咳き込んだりしないように、今日も早く寝ないと。

明日は7時に起きて、試験会場に行く。

2012年3月13日火曜日

新HSK(9) 六級の阅读 後半

残りの第二、第三、第四部分について。

全般的にいうと、それほど「難しい...」という程ではないと思うのだが、
なにせ第一部分でほとんど点数をとれないことがわかっている状況だと、
「絶対間違えられない」というプレッシャーがあり、
かつ少ない試験時間によるプレッシャーとも重なって、
ケアレスミスを誘発する環境にあるといえる。

第二部分は、ある文の中に4つほどの空欄があって、そのなかに当てはまるものとして、
もっとも適切なものを選択肢の中から選ぶものである。

旧HSK初中等の総合にあったものに似ているが、こちらは4つの単語の組を選ぶものなので、
1つ空欄がわからなくても、そのほかの3つの空欄にあてはまるであろう単語を頼りに
回答を選択できるので、理論的には「4つのうちどれかわかればよい」ということで、
ある意味では易しくなっているとは言える。

もちろん実際には、ある空欄の候補は「4つ選択肢のうちどれ選んでもよい」場合も
あったりするのでそんなに簡単ではない。

基本的には、単語のニュアンスは日本語に近いところがあるので、
日本人にとっては非常に有利なのだが、ときどき違ったりするので、そこは覚えないといけない。

例えば...「ここの空欄には「建設」「建築」「建立」「修建」のどれが相応しいか?」

橋とかを作る場合は中国語の場合「修建」がピッタリするそうである。


第三部分は、ある長文の中から5つの文が抜き出されて空欄になっており、
その5つの文は下の方にABCDEの選択肢としてならべられている。
で、文章の中の空欄に相応しい文を選択肢から選ぶ、というものだ。

一見簡単だし、決して難しい、ということでもないのだが、「これはどっちも当てはまるなあ」
とちょっと迷う場合があり、問題の性質上1つ間違うとそれが他の空欄に影響を与えるので、
雪崩的にたくさん間違ってしまう。

私は第三部分は結構苦手で、たいていの場合一つの長文中2つ間違う。

第三部分は全部で10問(つまり長文が2つ)なので、両方2つずつ間違ってしまうと、
第一部分で想定される間違い数(7から8)とあわせて12とかになってしまい、
本当に「もう決してそれ以上間違えられない」状況になる。

なので、本番では第三部分の出来不出来が非常に重要である。


第四部分は、まあ、普通の読解問題で、文章と問題文をちゃんとよめば間違うことはない、
のだが、なにせ時間がせっぱ詰まっているので、時間との戦いになる。

先に一回文章を読んで、その後質問を読む、というやり方だと、
質問を読んだ後にまた必ず文章の該当箇所を読み直すことになって
時間の使い方としては、決して効率はよくないように思われる。

私はこのやり方に慣れてしまっているので、いまさら変えるつもりもないが(本番まであと一週間)、
試験時間は非常に貴重で一分でも節約できると効果は大きいので、
これから受けるかたは、どうすれば第四部分を速くやっつけられるか、
いくつか方法を試してみるとよいのではないでしょうか。

2012年3月11日日曜日

新HSK(8) 六級の阅读 前半

さて、阅读である。

前述したように、中身は4つの部分から構成される。

第一部分 10題  間違いのある文章を探す
第二部分 10題  空欄に当てはまる単語を選ぶ
第三部分 10題  空欄に当てはまる文を選ぶ
第四部分 20題  文章に関する質問に答える

一回、模擬試験みたいのをやってみたが、とにかく時間が短い。
問題が50問なのに、時間は全部で45分しかないから、
単純計算で1問に1分かけていたら足りなくなることはすぐわかる。

なのに、第三部分と第四部分は長文を読まなくてはいけない。
速読できることが必須である。

私にとって最も難しいのは第一部分である。
一見どれも正しそうな4つの文が並んでいるが、ひとつには間違いがある。

間違いは、文法的なもの、意味的なものなど、さまざまなのだが、とにかくわからない。
どれを読んでも意味はだいたい通るし、「うーん」とちょっと考えているうちに
すぐ1分経ってしまい、最初から時間が足りなくなる。

模擬試験をやったときは、10問中2問しか当たらなかった。

こんなことなら「全部Cを選ぶ」ことにして、第一部分全体を1分で終わらせた方が
ましなのでは、と思ってしまう。

この模擬試験ではないが、練習問題をやっていて非常にビックリしたのは 

「白菜、にんじん、ピーマン、リンゴといった野菜は....」
という文は「リンゴは野菜じゃないから」間違い、という例があったことだ。

確かに間違いなわけだが、なんというか、これはもはや中国語の試験ではないように思われた。
こんな問題、決して英検でもTOEICでも出さないと思う。


この他にも、
「この文章の状況では、この成語をつかうのは大げさすぎる」
「この動詞に対してこの目的語を使うのは、意味的にみて不適切」

など「程度問題なだけで、普通に意味わかるじゃん」と思ってしまうようなものがたくさんある。

2種類の練習問題とかやってみると、ある程度パターン化されているところもあるように思うので、
ここで点数をとりたい人は、問題をできるだけたくさんやった方がよいと思う。

ただ、本屋でちょっと問題集を立ち読みしたところ練習問題の答え(どの文が間違いか)は
書いてあるが、その文の「どこが間違っているか」を解説してくれる本は多くなかった。

身近にそこを正しく教えてくれる中国語の先生がいればともかく、
それがわからないといくらたくさんやっても向上しないと思うので、
問題集を買うときは、注意した方がよいと思います。

2012年3月9日金曜日

新HSK(7) 六級の听力

復習も終え、いよいよ六級の聞き取り問題にトライしてみた。

まず、勘違いしていたことがひとつある。

第二部分(インタビュー)のところは、旧HSK高等でも同等の内容があったので、
てっきり同じように「本当の一般人にインタビューした音声を使う」のかと思っていたが、
新HSK六級のインタビューは、他の問題同様「問題を読むプロの人」が読むようである。

従って、旧HSK高等で難しいとされていた、
「一般人なので滑舌が悪くて聞き取りにくい」
「必ずしも標準語を話す人とは限らないので、なまりや方言に対応する必要がある」
というところはなくなっており、その点は受験者にとってはやりやすくなっていると思う。

改めて、聞き取り全体の話をすると...

第一部分は、短い話(100字ぐらいか)を聞いて、その内容に合致した回答を選択肢から選ぶ。
ここは他と違って質問文が読まれない(常に「合致した内容を選べ」)。
なので、聞く前に選択しに目を通しておく、ということの重要性が高い。

旧HSK初中等の第一部分は、気分的に苦手だったが、それは内容がどうこうというより、
ひとつの文しか読まれないので「あっという間に終わってしまう」からだった。

ちょっと前の問題が気になっていたりすると、次の問題を聞き取る体制になる前に、
文章がもう読み終わっていて、選択肢を選ぶ手がかりすらない。
で、迷っていると次の問題も、というような悪循環によく陥った。

その点、新HSK六級聞き取り第一部分は、量が結構あるので、若干聞き逃しても
「大意がわかればいいや」という心理的な余裕がある。

断片的に聞き取れた単語をもとに全体を構成し「常識的に考えてこういうことに違いない」
というロジックで選択肢を選ぶ、というのが基本的なやりかたになる。

ときどき大意ではなく、ある特定の一部分を聞き取らないと答えられない問題もあるが、
それは、もう半分あきらめである。

第二部分は、最初も書いたがインタビューの内容で、それに基づいた問題がいくつかだされる。
量も多いし、専門的な内容もあって単語が難しいので、広範な知識がないとちょっとつらい。

ただ、インタビューだから特別な何かがあるという感じではなく、
本質的に、第三部分の長文をきいて質問に答えるのと同じタイプ、ということはいえる。

長文聞き取りは、旧HSK初中等でもかなり難しい場合があったので、
感覚的にだが「その難しいレベルの問題ばっかりになった」気がする。

逆に言うと、それに比べて段違いに難しい内容になったようには思わない、という意味だが、
これは単純に私が「難しくてわからない問題は、レベルの判断ができない」からであろう。


後は全体的に量が多くて、途中で聞き疲れて集中力を切らしてしまうかもしれないので、
大量の文章を連続してきくのに慣れておく必要はあると思う。

まあ、試験まであと10日ぐらいしかないし、本質的な聞き取り能力向上は望めないので、
試験のやり方に慣れるように練習をしたいと思う。

でも、仕事から帰ってきてからやるのはかなり意志の力が必要で、
ときどき負けてしまっている。

2012年3月4日日曜日

新HSK(6) 六級の听力…のための復習 後半

最初は結構順調に思えた。「おお、結構わかるなあ」
でも第三部分のところが全くわからず、結果は50問中35問正解。

「全然変わってないじゃないか... この2年半の進歩はゼロだったってことか?」

自己嫌悪モードに入る。


次の日、気を取り直して次をやってみたが、やはり34/50。

「これで新HSK六級なんて受けられるのかなあ...」


その次の日、また次をやって、38/50。

「まあ、ちょっと良くなってきたか...」
「でもこれでも旧HSK初中等での6級程度なよなあ...」


その次の日、劇的に結果が好転する。なんと45/50。

「おお、これならいけるかも。でも、たまたま問題が簡単だっただけなのでは...」


その回以降最後まで8個のテストをやったのだが、39/50だった一回を除いて全部40~45の間、
45/50も3回という結果だった。

問題集作った人が意図的に後半を簡単にしていたのだろうか?

あるいは、なんだかんだ言って2年半の間にそれなりに進歩したということか?

今回、問題集をやって感じたのは、

「中途半端にわからない問題が前回に比べて減った」

ということだ。

わかる問題はかなり確信を持って答えられる。
わからない問題はやはり全然わからない。

語彙の量は少ないものの、その範囲であれば聞き取れるようになった、
ということなのかもしれない。

また、だんだん点が良くなっているのは、
「わからない問題を答えるときのカンが良くなっている」
という側面もあるように思われる。

やはり、試験には慣れも必要なのだろう。単なるテクニックなのかもしれないが。

これで復習用の問題集もやり終わっちゃったので、
いよいよ新六級聞き取り問題集をやってみようと思うが、
はたして、この限られた語彙での聞き取り能力で歯が立つのかどうか...

ちょっとドキドキする。

2012年3月1日木曜日

新HSK(5) 六級の听力…のための復習 前半

以前も書いたように、旧HSKの初中等を受けたとき、聞き取りが最も足を引っ張った。

今回の新HSK六級聞き取りは、当たり前だが、いっそう難しくなる。

学校や本屋から、いくつか六級の聞き取り問題を仕入れてみたのだが、
実はまだやっていない。

では、何もやっていなかったのかというと、もちろん決してそんなことはなく、
旧HSK初中等聞き取りの復習をやっていたのだ。

前回も本屋に行って大量に問題集を仕入れたのだが、全部やり終わったわけではない。

聞き取りに関しては、まず前回やり残した問題集をやってみて、
耳を慣らしてみようと思ったのだ。

北京語言大学出版社 「HSK初中等 听力理解分项强化」

全部で18個の聞き取り模擬試験があるが、半分以上残っていた。

以前受けたのはもう2年以上前だから、もうあまり記憶もないが、
その当時やった模擬試験の結果を見ると、

50問あるうち、正解は35付近に分布し、最高は38

この状態では、初中等の本試験で聞き取りが5級相当だったのもやむなし、と思える。

あれから聞き取り力の向上があっただろうか。

まず、ひとつ試験をやってみる。