2012年4月29日日曜日

新HSK(19) 高級 听后复述 後半


さらに問題によっては「これは記憶力を試す問題なのか?」という感じのものもある。


例えば問題文が「北京を紹介する文章」だった場合、

北京はxx年の歴史があり、現在の人口はxx人で、名所はどこで・・・

みたいな内容になるが、歴史と人口と名所は論理的なつながりのない
単なる羅列なので、覚える手がかりがなく「とにかく聞いたことを
全部記憶しておく」必要がある。

年をとって記憶力も悪くなっているからなのか、
集中力の欠如なのかよく分からないが、
全部覚えられなくて、最初と最後ぐらいしか回答できなかった。

学校の先生からは、

「できるだけメモを取ったほうがよいですよ」

とのアドバイスがあった。

試してみたが、書いてるときに聞いた部分がわからなくなったりしたので、
やはり練習して慣れることが必要であろう。


"听后复述"は3問あるが、模擬試験を2回やってみたところ両方とも、
先の笑い話みたいな物語風なものが1問、論述風なものが2問、
という構成だった。

問題はやはり、結局のところ聞き取り能力が絶対的に足りない、ということだ。
どの問題も100%理解できたものがなく、たいてい話の構成上重要なところで
わからない単語が出てきて、口述の文章が構成できなくなってしまっている。

わからなくてもハッタリで話す、ということも必要なのかもしれない。

いずれにせよ、見通しは非常に厳しい。


2012年4月26日木曜日

新HSK(18) 高級 听后复述 前半

高級口試の最初は"听后复述"である。

100文字強程度の文章が読まれ、それと同じ内容を口述する。
必ずしも聞いたのと100%同じ言葉を使う必要はないが、
意味を変えてはいけない。

口述のための時間は2分間で、終わる10秒前になると
音が鳴って教えてくれるそうである。

タイプとしては六級にあった作文と同じ感じである。
六級の作文は、読んだ文章と同じ内容を作文するものだったが、
こちらは聞いた文章と同じ内容を口述する、ものである。

これが3問ある。


話される文章の長さとしては六級の聞き取りの第一部分のような感じだが、
六級聞き取りは大意が分かればよくて、
しかも選択肢から答えを選べばよかったのと比べると、難度はかなり高い。

まだ問題をたくさんやったわけではないが、六級の聞き取りと比べると、
使われている単語も難しいものは少ないし、
話題も比較的分かりやすいものであるような気がする。

とは言っても、甘く見てはいけない。

学校でやった、最初の練習問題は、下記のようなものだった。

>>> ある女性が店から出てきたら、町中の人が注目して、ひそひそ話をしている。
>>> ほどなく、一人の老人が女性に「あなたの髪はカツラですか?」ときいた。
>>> 女性は恥ずかしそうに「ええ、そうです。でも店の人は、
>>> 見た目じゃ分からないと言ってたんだけど」
>>> 「普通は分からないと思います。でも値札がついてるんですよ」

という笑い話だ。


私は2つの単語を除いて聞き取れていた。
だが、聞き取れなかった2つの単語が致命的なものだった。

「かつら」  "假发"
「値札」    "商标"

正確にいうと、聞き取れなかったのではない。
"假发"と"商标"という言葉を、そもそも知らなかったのだ。

これらが分からないと、笑い話であることさえ分からなくて、内容なんて話せない。

この問題が普通の聞き取りの問題だったら、4つの選択肢を見て内容を推測できるので、
笑い話であることもたぶん分かるだろうし、正しく答えることができると思う。

口述試験であるがゆえ、聞き取りに要求される能力は六級の"听力"以上だと思う。

またまた、最初から先が思いやられる。

2012年4月21日土曜日

新HSK(17) 六級 作文の練習法

結果がギリギリだが合格点だったから、それなりに意味もあるかと思うので、
私がやった作文の勉強法を書いてみる。

といっても全く特別な話でもないし、あくまで
「時間内に400字書いて、かつ文章を完結させること」
だけにポイントを置いたやり方なので、追い込まれたときだけの方法といえる。

私は学校で作文練習しても時間内に終えられなくて内容も非常に悪かったので、
せっぱ詰まって、試験日2週間前から、「毎日ひとつ作文を書く」ことをやった。
毎日、といっても仕事が遅くなった日とか同僚と食事に行ったりする日は
できなかったので、実質やったのは10日ぐらいだっただろう。

課題文は、問題集をつかった。
以前学校で練習したことがあるものもあるし、そうでないものもあった。
一回やったものでも、作文に何書いたかなんて全く覚えていないし、
逆に同じ課題文を何度かやる方が練習にはなるかもしれない。

本番解答用紙みたいにちゃんとマス目があって400字が数えられる原稿用紙を使い、
本番同様に鉛筆(シャーペン)と消しゴムを使い、
かつちゃんと時間を計る。ただ、時間を計るのに私は時計でなく音楽を使った。

だいたい全部で40分ぐらいのInstrumental(Fusionというか)の
CD(から作成したMP3)を準備し、作文を書き始めるとともに再生を開始する。

そのCDは何度も聞いたことがある好きなCDなので、
曲を聴くだけで、おおよそいまCDのどの部分なのか、
つまり40分のうちどのくらいまで来たのかがわかる。

まあ、時間については、もちろん時計を使う方が本番にも近いし望ましいと思うが、
なんか、私は昔から静かなところで勉強するのが嫌いなのだ。

また、最初のうちは、条件をゆるめて、作文を書いているとき課題文は見ないが、
辞書で表現や漢字を調べるのはありとして、
その分の時間も合わせてCDが終わるまで(40分)で400字を書く、というようにした。

私は電子辞書は使わず紙の辞書を使っており、調べるのに結構時間がかかるので、
5分時間を多くしてもそんなに何度も調べられないのだが、
まだ本番まで間があるので、表現や漢字を覚えるという側面も考えて、
そのようにした。


最初は、やはり全然40分で終わらなかったのだが、3~4回やっているうちに、

「いま3曲目が終わったところで原稿用紙のこの辺を書いているというのは、
昨日より速い」
「あと残り2曲しかないのにまだこんなに残っているから、
全部で45分ぐらいかかりそう」

とか、35分で400字を書くペース配分の感覚がつかめてくる。


また、同時に原稿用紙の使い方というか、

「この文章をちょっと増やして次の行まで持たせて、
次の文から新しい段落にすれば、字数が稼げる」

というような小技による調整も利くようになってくる。

できるだけ書く文字数を少なくしつつ、原稿用紙400字を達成するために、
段落がえは非常に有効な手段である。

一回の段落がえで20文字近く得するのを使わない手はない。
うまくやれば全体の15%以上を合法的に空白にできるのだ。


一週間これを続ければ、書く速度のペース配分、どのように段落がえをつかうか、
あと書く内容の配分(課題文のどの部分を400字中のどの辺に書くか)の感覚が、
なんとなく分かってくる。

で、2週間目からはだんだん辞書を引くのを我慢するようにしつつ、
全体を35分以内で(最後の1曲が始まる前に)書き終えられるように練習する。

最後の方はだいたい35分以内で400字が書けるようになり、
もちろん本番は音楽は聴けないが、それでもその感覚のまま、
ほぼ400字ピッタリで全体を書き終えることができた。

ただ、繰り返すが、私の場合、文章の中身はひどいものだった。
本来は、文章の添削も一緒にやって、全体を向上させていくべきだと思う。

2012年4月18日水曜日

新HSK(16) 六級 結果


今日(4/17)サイトを見に行ったら、成績が出ていた。
試験日が3/18だから、30日目になる。

听力 77.0
阅读 80.0
写作 62.0
总分 219.0

決して威張れるような点数ではないが、まずは不合格でなくてよかった、
と一安心というところだ。

不合格だったら、もう一回5月に受けようと思っていたが、
とりあえず受けずに済む。


"听力"と"阅读"は思っていたよりはよかったように思う。

"听力"は全部で50問のところが77点だから、
単純計算でだいたい12問間違っていたことになる。

聞き取りの第一部分で「全く見当もつかない」問題もいくつかあったので、
その分の点数をないものとすると、その他の出来は結構良かったのかもしれない。

あるいは、もう三十年近く前になる大学受験の時に培った、
「マークシート選びのカン」が冴えて、分からなかった問題も
雰囲気で正解できていたかのかもしれない。

以前(2年半前)受けた旧HSK初中等では、聞き取りが全体の足を引っ張ったが、
今回はそうでなかったということで、いちおう進歩が確認された感じでうれしい。


"阅读"は全部で50問のところが80点だから、単純計算で10問間違っていたことになる。

第一部分の"找病句"は、試験前の練習では、全くカンが冴えておらず、
ほぼ全滅状態だった。

マークシートだから10問やったら2問ぐらいは合っていそうなものだが、
一つもあっていないことも結構あった。

本番を受けた印象も練習通りだったので、結果は単純に確率の問題だ。
つまり、合っていたのは10問中、多くて2~3問と思われる。

さらに第二部分でも、本番では自信のない問題が練習時よりもたくさんあったし、
第三部分は、練習時は確信があっても結局必ず2個以上間違っていたので、
全体として80点というのは上出来だったと思う。


結局、実力というよりマークシート技術がものをいった、ということだろう。


一方、"写作"は「実力相当」な点数な感じがする。

文は稚拙だし、構成もきちんとしていなくて、決して高い点数はつけられないが、
いちおう400字ぐらいで完結していて、内容もいちおう課題文を
何となくだが網羅しているので、不合格の点数(60点未満)をつけるほどでもない、
ギリギリ合格の点数

丸つけする人の気持ちがよーく分かる気がする(単なる想像だが)。

この結果から考えるに、合格することが目標なのであれば、とにかく「時間内に
400字書いて、かつ文章を完結させること」が、重要なのではないだろうか。
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こうして結果が出て見ると欲が出てくる気もするが(特に "写作" )、
それは贅沢というものであろう。



2012年4月11日水曜日

新HSK(15) 高級 概要

六級の試験後には、風邪が悪化したりといろいろあったが、あれからもう3週間ほど経ち、
結果が分かるまであと一週間ほどになった。

いちおうさっき成績がみられるサイトに行ってみたが、さすがにまだ結果は出ていなかった。

ということで、六級の結果は来週のお楽しみということにして。


いちおう予定通り、5月に今度は口頭試験の「高級」を受けるということで
少しずつ勉強をはじめている。

今回は、「高級」の概要について書いてみる。

おさらいということで書くと、新HSKは筆記が一級から六級というように分かれており、
口頭試験が初級、中級、高級に分かれている。

高級というのは、旧HSKの「高等」の中にあった口頭試験とだいたい同じレベル、
ということになっている。

口頭試験だが、試験官相手に話す、というわけではなく、
マイクに話してテープに録音する、という形をとるそうである。

試験は3つの部分に分かれている。

(1)听后复述
(2)朗读
(3)回答问题

まず、(1)から。
読んで字のごとく、聞いた話と同じ内容を口述する、というもので、
100字強ぐらいの文章が読まれ、続く2分間の間にその内容をテープに向かって話す。
これが3問ある。

(2)は問題用紙に250字ぐらいの文章が書いてあって、それを文字通り朗読するもの。

(3)は問題用紙にある問題が書いてあり(あなたの趣味について話せ、とか)、それに回答する。
時間は2分半で、これが2問ある。

(1)が終わると、(2)、(3)の準備のための時間が10分間とられるが、それを含めても
全体の試験時間は約25分だそうで、本当にあっという間である。

さて、どのぐらい難しいのだろうか。

2012年4月2日月曜日

"清明节"前

今日(4月1日)は日曜日だが、中国的には出勤日である。

前にも書いたと思うが、中国では祝日を必ず3連休に設定する
(例外は7連休の"春节"と"国庆节")。

今日朝のテレビのニュースでは3連休のことを"小长假"と呼んでいた。
相変わらずなんにでも"小"をつけるものである。

4/4(水)が"清明节"という祝日ということで、その前の2日間も併せて3連休となり、
それに伴って、その前の週末の土日は出勤日、というカレンダーになっている。

"清明节"はお墓参りをする日だそうだ。
"扫墓"という表現があるので、お墓参りというより、
お墓の掃除をする日なのかもしれない。
うちの会社では、英語で"Tomb-Sweeping Day"と表現していた。

朝のニュースでは「上海から帰省するために電車に乗る人は春節以上」
というようなことを言っていたが、春節の場合は当日のかなり以前から
徐々に帰りはじめるのに対し、"清明节"では日程的に帰省が集中する、
という感じなのかもしれない。

さて、"清明节"のおかげで、今週は月曜から今日の日曜まで7連続出勤日だった。

7日連続で会社に来るとそれなりに疲れるが、後で書くように週末の仕事は少し楽で、
明日から3連休が控えていることもあって、今日の気分はそれほど悪くはない。

まず、やはり中国でも週末出勤日では有休を取る人が多くなり、
それだけで全体的にリラックスムードが漂う。

さらに、私のいる日系企業の場合、週末は日本から来るメールが激減する
(実は週末でも家で仕事する人も結構いて、少しはくるのだが)。

メールの数が減るだけでずいぶん気持ちに余裕ができる。
返事をする必要がない(読む必要すらないものもある)メールだとしても、
受信フォルダの大量の未読メールの存在自体がプレッシャーなのであろう。

しかも、今日は上海ではたぶん1年に3日ぐらいしかない最高の天気だった。

上海の四季はデジタル的で春と秋がほとんどなく、
常に「寒い」か「暑い」かのどちらかだ。
しかし、今日は雲一つない快晴(これ自体も珍しい)だった上に、
午後2時頃の時点で「暑くも寒くもない」という超希有な日だったので、
まったくオフィスにいるのがもったいない。

実は上海にも結構桜があり、花が咲き始めている。

明日は曇り予想だが、明後日は晴れるようなので、花見にはうってつけになりそうだ。