2012年9月1日土曜日

台風

もう1ヶ月近く前の話だが、台風11号が上海を直撃した。

もう5年上海に住んでいるが、台風がほぼ真西に進んできて、
上海に来たのは初めてのことだと思う。

たいていは、台湾付近を通って北よりに進む。

上陸するとしても福建省あるいは浙江省あたりで、
そこから北上して近づいてくるので、上海に来たころには、
勢いはずいぶん弱まっている。

今回は海からいきなり上陸するコースで、勢力を保ったままやってきたので、
雨も風も強いことが予想された。

気象局は前の日の夜から「オレンジ色警報」をだし、
うちの会社は火曜の夕方に次のような指示が出た。

---注---
日本は「注意報」「警報」というように名称で区別するが、中国は色で表し、
青、黄色、オレンジ色、赤、という順番で深刻さの度合いが増す。
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「水曜は警報情報をチェックし、オレンジ色以上の警報が出ていたら出社せず
 自宅など安全な場所で待機してください」
「警報が解除されたら、2時間以内に出社してください」
「ただし、解除されたのが15時以降だったら来なくていいです」

えっ、と思って上海気象局のWebサイトを見に行ったら、
繋がらなかった。きっと上海中の人がアクセスしてパンクしてたのであろう。

この「待機指示」は(強制力は不明だが)上海政府からのものだったようである。

ちょっと前に北京で史上最大の降雨があって、洪水で被害が出たこともあり、
上海政府も慎重に対処したものと思われる。

しかし「警報解除後2時間で出社しろ」というのは、
警報解除を誰かが電話で教えてくれるわけじゃないので、結構厳しい要求である。

■上海テレビが画面の右下に警報通知をだしているのをずっと見続ける
■天気情報のWebサイト(気象局以外の天気サイトも警報情報はだしている)を
チェックし続ける

などしていないと、情報を得る手段がない。

朝は通常出社同様に起床して警報チェックしないと遅刻になっちゃうかもしれない。
(会社の場所にもよるが、1時間以上かけて通っている人は結構いる)

朝警報を見て出社不要だったとしても、そこでまた寝てしまったりしたら、
もし直後に警報解除された場合「2時間以内」に出社できなくなってしまう。
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水曜は結局休みになり、警報が解除されたのは木曜の朝5時ごろだったそうだが、
やはりというか、寝過ごして遅刻して半休を取る羽目に陥ってしまった人がいた。

この「朝の5時ごろ警報を解除する」というのも、なんというか、
また会社休みにして(あるいは遅刻を容認して)経済への影響を与えることと、
台風被害を出さないこととの妥協で決められた、という感じもする。

もちろん、それが良くない、ということではないのだが。

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