2012年1月25日水曜日

F1と3D

タイトルを見ると、中国語と関係ない感じもするが、
今回は、数字読みの感覚について、である。

以前中国語会話学校の先生と話をしていたとき、

「今度の週末"エフイー"を見に行く」
「"エフイー"って何ですか」
「車のレースです」
「ああ、F1のことですね」

余談だが、F1すなわちFormula1を中国語で表記する場合、

「一级方程式赛车」

と書く。いくらFormulaだからって、「方程式」って...

ここでのFormulaは、レースのルール分けというか、クラス分けみたいなものなので、
「一級赛车」だけの方がかえってわかりやすいのでは、と思ってしまう。

話題は数字に戻るが、最近映画やテレビでは3Dがはやっているが、
これも中国語で呼ぶ場合"サンディー"となる。

これも最初聞いたときは戸惑ったが、3の発音が日本語と同じだからか、
意味はすぐ推測することができた。

F1も3Dも、日本語では数字を英語読みするのが普通だ。


たぶん、F1も3Dもひとつの固有名詞のようなもので、
アルファベットと数字が一体になっている。

外来語は基本的に元の言葉をそのまま使う傾向がある日本語では、
数字だけを日本語読みするのに違和感があるのだと思われる。

日本語でも、修士課程の大学院生のことをM1(エムイチ)などと称していたが
(20年前はそうだった。今は知らない)、これはF1などと違って
英語の呼称を輸入したのではなく、日本で「マスター1年生だからM1だ」
ということでつくった和製のことばだからであろう。

一方、中国語は外来語を意訳というか大胆に変更して取り入れる傾向があるが、
その大きな理由のひとつは外来語に慣れていない中国人にも
できるだけ覚えやすいように、というところがあるのでは、と想像される。

そういう意味では数字の読み方を中国語化するのは、必然なのかもしれない。

2012年1月14日土曜日

新HSK(3) 六級の構成

筆記6級試験の構成は、聞き取り(听力)、読解(阅读)、作文(写作)から構成される。

詳しくはまた後から書くとして、まずは全体の概要を。

聞き取りは3つの部分から構成され、第一部分は短文、第二部分はインタビュー音声、
第三部分は長文が流れ、それぞれの後に質問がある。

第一部分と第三部分は、まあ一般的なリスニング試験の構成と言えるが、
特徴があるのは第二部分であろう。

インタビュー音声というのは、つまり一般人が話した文章を聞く、ということである。
訛りがあったり、聞き取りにくいところがあったりとかするわけで、
まさに「実際に使える中国語であるかどうか」を試験しているわけである。

以前、HSK初中等で聞き取りが5級相当しか点を取れなかった私には超難関である。

実は最近、本棚にまだ初中等の聞き取り問題集が残っていたので、
まだやってない模擬試験問題を試しにやってみたら、やはり5級程度の点しかとれなかった。

2年前から全く進歩がないという事実は、何もやってないから当然というのは頭ではわかるが、
やはりガックリくる。


さて、次の読解もやはり4つの部分に分かれている。

第一部分は間違いのある文を選ぶものである。間違いは文法とは限らない。
第二部分は、短文にいくつかある空欄に当てはまる単語を選ぶもの。
第三部分は、長文の中にある空欄に当てはまる単文を選ぶものである。
第四部分は、いわゆる読解で、長文があってその後その内容に関連する質問に答えるもの。

全体としては、読解というより、総合の試験と言った方が相応しいように思われる。


最後の作文は、長文が与えられ、その後それを四百字ほどで要約する、というものである。
旧HSKの高等ではあるテーマに対して勝手に四百字で文章を書くものだったが、要約に変わった。

この変更により、簡単になった部分もあり、難しくなった部分もある。

これから、もっと詳しく書いていく。

2012年1月7日土曜日

新HSK(2) 六級と高級

新HSKと旧HSKの最も大きな違いは、筆記と口頭試験が完全に分かれているところだ。

旧HSKの高等は、マークシートの筆記と、作文と、口頭試験が全て含まれており、
その全体の結果が一定レベル以上であれば9級から11級までの級がつく。

新HSKは筆記が1級から6級までの6種類の試験となっており、
6級試験が旧HSKでの高等(9~11級)に相当する、と書いてある。

6級試験は、基本的に合格不合格しか結果がないため、ぎりぎり合格でも6級、
満点合格でも6級、ということになる。ただ、とった得点も併せて表示されるらしいので、
自慢したい人は履歴書に「新HSK6級(xxx点)」と書けばよいであろう。

口頭試験は、初級、中級、高級の3種類があり、高級が旧HSK高等に相当するそうだ。
結果は、やはり合格と不合格しかない。

筆記と口頭試験は全く別の試験であるため、別の日に受けてもよいし、
もちろん同じ日に一緒に受けてもよい。

試験日程によると、3/18は筆記試験しかないので、まずその日に6級の筆記を受けようと思う。

来年最初に口頭試験があるのが5/20だそうなので、その日に高級の口頭を受けるよう
スケジュールを組もうと思う。

3/18の試験の結果が悪かったら、5/20にもう一回筆記をうけることも考える。

2012年1月4日水曜日

読書 经济为什么会崩溃(4)

その後、島の生活が豊かになったことを聞きつけた周辺の島の人々が
どんどん移住してきて社会を形成していき、いきなり話が現実世界に近づいていく。

お金の誕生、公共事業をやる意義、周辺の島との貿易、国家の誕生

といった話題の後、国家がどのようにその島の経済をダメにしていくか、という話に移る。

このあたりになると、もう寓話とかそういう感じじゃなくて、
単純に最近のアメリカの経済運営を比喩を使って批判しているだけに感じる。

"伯南柯"という登場人物がでてくるが、これはまんまバーナンキのことだと思われる。

たぶん、作者がいいたいのは、
  ・経済は良い時期もあれば悪い時期もある
  ・政治家は選挙民の支持を得るために悪い時期を無理矢理良くする政策をとらざるを得ない
  ・それが続くと、中長期的には、急激に悪くなる(つまり"崩溃")という形で調整が入る
ということのようだ。

いま欧州で起こっていることも、根本的には同じ話だろうし、
日本も借金が増える一方なのに、政府支出削減も増税もできなさそうだから、
遅かれ早かれ「急激な調整」がはいるであろう。時期がいつになるかだけの問題だ。

ちなみに中国も"中岛帝国"という名前で登場して、
せっせとその島に資金を供給する役割を担っている。

絵が入っていて読みやすかったこともあって、わりと早く読み終えた。



2012年1月2日月曜日

2011年大晦日

ご存じのように、中国は春節が伝統的な新年なので、
元旦は祝日のひとつ、ということだが、
会社のメールでは"新年快乐"という挨拶もあったりして、
こちらでもだんだん"新年"という雰囲気を持ってきているように思われる。

今年は、元旦から3日までの3連休が中国政府が定めた祝日だ。
つまり、大晦日は土曜日なのに出勤日だったわけだ。

中国の祝日は太陽暦の10月1日である国慶節と元旦をのぞいて、
太陰暦で定められており、かつその当日を含めて3連休が基本である(春節と国慶節を除く)。
祝日は当日だけで、その後の2日間は週末の振り替えという扱いなので、
祝日の前後の週末は出勤日になってしまうケースがよくでてくる。

2012年は1月1日が元旦なので、1日から3日まで3連休、1日は祝日だが日曜でもあるから
2日はその振り替えという扱い、3日は直前の土曜(つまり12月31日)の振り替えとなり、
12月31日は出勤日となった。

中国で一般的かよくわからないが、私のいる会社は有給休暇が12月末で
期限切れとなり、しかも翌年に繰り越せないので年末は余った有給を消化する人が増え、
しかも今年は12月31日が土曜出勤日だったことから、その日の会社に人はまばらだった。

ということで、残業もせず早めに会社を出たわけだが、今年は家に帰っても紅白は見られない。
マンションには"NHKワールド"というチャンネルがあり、毎年きちんと紅白をやってくれるのだが、
一週間ほど前に、部屋のテレビが壊れてしまったのだ。
マンションからの借り物なので、管理人に取り替えを依頼したが「1月7日になります」。

正月の3連休にテレビがないのも、かなり寂しい。本でも買ってこなければ、
と思い、"八佰伴"の近くにある本屋"上海书城"に行って新しい本を探すことにした。

3連休の時間を持て余してしまっても困るので、今日は是非とも何か買わなくては。

ただ、入った時間がもう閉店時間に近くて、ゆっくり選んでいられなかったので、
適当に目に入った本を買った。

「8分钟的温暖」     夏茗悠
「凉宫春日的忧郁」  谷川流

最近読んだ「经济为什么会崩溃」とは180度異なる路線で、
まったく、両方ともいい年をしたオヤジが読む本ではない。

そのうち、これらの本のことも書いてみる。