日本では、三国志は名前を聞いたことがない人はいないぐらい有名であるが、
私にとっては「ちょっと気になってはいたけれども、
入っていきにくい世界」だった。
私が大学に行っていたのはもう25年ぐらい前だが、その時の同級生に
「吉川英治の三国志を全部読んだ」と豪語している人がいた。
本屋の文庫本コーナーに行けば必ず目にするので、その存在は知っていたのだが、
当時、それは本屋の棚の一段をまるまる占領するぐらい大量の巻があったように
記憶している(さっきwikipediaでみたら、実はたった10巻だったようだが)。
いくら面白くても、そんな全部で何冊あるか分からないぐらい大量の文庫本を
読むなんて、途方もないことに挑戦する気力はまったくなかったし、
当時私の興味は「中国よりアメリカ」だったので結局手をつけなかった。
それ以来、そのままになっていたのだが、中国に来てから、
三国志の話題がでることが多くなった。
ちなみに、三国志は本家中国でも同様に有名なのだが、必ず「三国演义」と言葉が
使われ、「三国志」や「三国志演义」という言い方は聞いたことがない。
日本のwikipediaによると、厳密な定義があるようだが、まあそれはそれとして、
中国で一般的にこの話題に触れるときは、「三国演义」と言ったほうが
通りがよいと思う。
中国語の勉強のときも、先生は「日本人もよく知っている中国の歴史」ということで、
三国志の登場人物とかの話をするときがある。
また、中国国内旅行する、というときも
「どこそこは三国志ゆかりの地で...」
みたいな話になることがある。
さらに、数年前「赤壁」という映画があったが、私はそれが三国志と関係あるとは、
中国語学校の先生に聞くまで全然知らなくて、かなり恥ずかしかった。
というようなことがあったせいで、
「せっかく中国にいるんだし、三国志を読もう。大人向けは難しすぎだろうし、
しかも長すぎるだろうから、簡単な子供向けの」
とずーっと思っていたのだが、先日いつもの中山公園駅の近くにある本屋の
児童向け本コーナーで、ついに購入してしまった。
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