2012年12月24日月曜日

形容詞としての二 (2)

その「一号店」の広告には3つあり、

・スーパーのレジで並んで待っていらいらしている写真に
 「排长队, 二了吧!」の広告コピー
・スーパーで買った大量の商品に立ち往生している写真と
 「自己扛, 二了吧!」のコピー
・返品しようとするがスーパーの店員に適当に応対されている写真に
 「退货烦, 二了吧!」のコピー

いずれも、
 「実際にスーパーに行くよりネットで買ったほうがいいですよ」
ということを訴えているものである。

これを見たとき"二了"の意味がよく分からなかった。
コンテクストから言って良くない意味であることは明白だが。

中国語の先生に聞いてみた。

「あのー、地下鉄駅によく一号店の広告があるでしょ」
「ええ、ありますね」
「その中で"二了吧!"って書いてありますが、あれどういう意味ですか?」
「そうですね、"二"を形容詞として使ったときは"傻"と同じですね」
「よく使うんですか?」
「ええ、よく使いますよ。あの人は"二"だ、とか言ったりします」

辞典で"二"を調べてみても、それらしいことは書いていなかったので、
結構新しい用法なのかもしれない。

ということは、広告コピーはこんな感じか。
 「列にずっと並ぶなんて、ばからしいでしょ?」
 「自分で持って帰るなんて、ばからしいでしょ?」
 「返品が面倒なんて、ばからしいでしょ?」

私は単身赴任なのでそんなにスーパーに行かないが、
それでもWal-martへ行った数少ない経験からいうと、
この広告コピーにはとても心を打たれる。

「確かにその通りなんだよなあ...」

「一号店」が流行るのには、やはり理由があるのだと思う。

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