それ以降、大人向けの中国語の本に移行できたが、
最初の頃は、やはり「好きな本の中国語訳を読む」という状況だった。
中国では欧米の推理小説もそれなりに翻訳されているし、日本の小説の翻訳も
それなりにたくさん売っている。
大きい本屋には、小さいながらも日本人作家のスペースもある。
どういう基準で選ばれているのかわからないが、東野圭吾、島田荘司などが、
目立つように思われる。村上春樹も多い。1Q84は、日本で出たのとほぼ同時に
中国語翻訳版も出て、入り口のところで平積み、という力の入りようで、
人気のほどが伺える。
「徳川家康」とか戦国武将の名前を題名にした本も割と目立つところに
置いてある。中国人はきっと武将好きなのであろう。
日本人作家コーナーでなく、若者向けコーナーに、「涼宮ハルヒ」シリーズの本
の何冊か(もちろん中国語翻訳版)が平積みされていたときは、さすがに驚いた。
これは、もしかして上海だけ、なのかもしれないが。
日本からの翻訳もので私が読んだのは、
松本清張 「砂の器(砂器)」
森村誠一 「人間の証明(人间的证明)」
村上春樹 「風の歌を聴け(且听风吟)」
「1973年のピンボール(1973的弹子球)」
「羊をめぐる冒険(寻羊冒险记)」
「中国行きのスロウボート(去中国的小船)」
村上春樹の本は、日本語で既に何度も読んでいたので、
中国語を読んだ時に、日本語での表現を思い出す、という感じで楽しかった。
「砂の器」「人間の証明」は日本語では読んだことはなかったが、テレビドラマ
(それぞれSMAPの中居くん、竹之内豊が主演したやつ)を見ていたので、
だいたい内容がわかっており、それと比較しながら読むことができた。
日本からの翻訳ものは、英語翻訳ものと違って名前や地名が一発で分かるため、
その点の苦労が全くないのがよい。
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